
実際使ってみるとこの環境でのHD可逆キャプのハードルはかなり低いという事が分かりました
▽環境
【OS】Windows7 Home 64bit
【CPU】Intel Corei5-2500K[3.30GHz/L3 Cache 6MB/QuadCore]
【メモリ】4GB
【M/B】ASRock H67M-GE
【VGA】無し(CPU内蔵GPU HD3000)
【HDD】HITACHI HDS721050CLA362 [500GB 7200rpm 16MB]
【キャプチャカード】DN-PHVC626
▽アマレコTVで録画

(クリックで大きくなります)■アマレコTV 設定例 -高性能なパソコンでできるだけ高画質に録画するには録画の設定に関しては作者様のブログに例が掲載されているのでそこを参考にしました。しかし終わってみればほぼデフォルトのままでしたね。自分の場合、入力が「*w=1280, h= 720, fps=59.94, fcc=YUY2, bit=16」なので結局YUY2→YUY2で処理ってだけの話のようです。しかし色空間に関しては不勉強なのでこれからもう少し真面目に調べて理解しておこうと思いました。
圧縮設定に関しては、可逆キャプチャで往々にしてボトルネックとなるのはHDDへの書き込み速度なので可逆を許すかぎり高圧縮にしてなるべくCPUに負荷を分散する形です。

(クリックで大きくなります)CPU-Zとタスクマネージャーを出しながら録画を開始してちょうど1分経過した瞬間の様子です。録画時のCPU負荷はタスクマネージャー読みで10~15%と意外に低い数字で推移しました。また、CPU-Z読みをあてにするなら1.6GHzの省電力モードで動作しているという事になります(2500Kは高負荷がかかると3.4GHzで動作します)。
また、アマレコTVの下部に録画ファイルのサイズや転送レートが表示されていますが、この圧縮設定だと1分あたり2.1GB程度のサイズになるようです。できあがったファイルからも逆算しましたが転送レートは37MB/s程度で間違いありませんでした。最高圧縮設定とはいえ、抱いていた印象よりも随分小さいなと感じました。

ここで、使用したHDD「*HITACHI HDS721050CLA362」のベンチを紹介しておきます。このHDDは7200rpm/500GBの1プラッタモデルで、速度と信頼性からシステムHDDにしています。パーティションはC:100GB、D:残り全部、と切ってDをとりあえずデータ用に使っています。ベンチの記録は購入直後にとったものですが期待したとおりHDDとしては十分な速度が出ていると思います。

(クリックで詳細まで表示されます)こちらはHDTuneの結果。よっぽど断片化が進まない限り内周部でも37MB/sという速度は割ってこないんじゃないかと思います。現時点ではHDDが一台しかないので仕方なくシステム兼用して録画している形ですが、当然データ用に2TB~3TBのHDDを購入しようとは考えていて、これらの結果から(この設定&環境での)可逆キャプ目的なら静穏&省電力な5400rpmのモデルでも大丈夫そうだという事が分かりました。
▽x264でエンコード
今更ですが今回録画したのはXbox360「タイムリープ」のOPムービーで、長さは107secあります。これを今まで自分がzoomeに投稿していた設定そのままでHD/SDにエンコして速度やCPU負荷を見てみました。x264はAviutlの拡張出力プラグインで使用しています。フレームレートは当然59.94p→59.94pとなります。数値はx264エンコード時間のみで音声エンコードおよび映像と音声のmux時間は除きます。
・1280x720 (フィルタ無し) 107s→123s (52.13fps)
なんといっても720pキャプの魅力はデインタレ処理やリサイズ(アスペクト比の変更)の必要性を無くすという選択肢もとりえる事で、特に拘りがなければ素通しもありだと思います。というわけで、素通しした結果です。流石に実時間より短縮とはいかなかったもののHDの60pエンコでこの速さなら十分満足できます。
CPU使用率はほぼ99%に張付いていたものの下がる箇所もあり、HDDがボトルネックになってそうな気がしますが、あの推移だと例えHDDを2台使って書き込み読み込みを分散しても結果はそんなに変わらなさそうです。
・640x360 (リサイズのみ) 107s→111s (57.78fps)
定番のSDサイズ。CPU使用率が70~90%で激しく上下し、思った程に時間は縮まりませんでした。これもおそらくは1台しかないHDDがボトルネックになっているんだと思います。こちらは読み書きを2台に分散すると結構速度があがりそうな予感がします。実時間よりは確実に短くなりそうです。
ここで実は今回録画したデータには何に起因するものかは分かりませんが上左1pxの黒線が入っており、これをフィルタでクロップしてエンコードする事も試してみました。
・1280x720 (上左1pxずつクロップしてリサイズ) 107s→200s (32.25fps)
・640x360 (上左1pxずつクロップしてリサイズ) 107s→112s (57.73fps)
720pはかなり遅くなりました。費用対効果を考えると無視するのがベターそうです。360pに関してはほぼ変わらないので気になるならクロップしてもいいかなってくらいですね。
▽作例
■zoome -【DN-PHVC626】Xbox360 タイムリープOP (640x360 59.94fps)■zoome -【DN-PHVC626】Xbox360 タイムリープOP (1280x720 59.94fps)上が1300kbps、下が2600kbpsの決め打ちです。多分下の方は古いPCを使っている人には再生できないかもしれません。ところでFlash Playerには内蔵GPUの再生支援効かないんですね。下のは元ファイルをWMPで再生するとCPU使用率1%くらいなんですが、zoomeで原寸サイズにして見ると30%くらいになっていてその効果には驚きました。
▽まとめ
以前の環境では夢のまた夢だったHDキャプ&エンコがここまでお手軽にできるようになったのはPCを新調してから最も効果を実感できた体験かもしれません。また、今回紹介したY2設定だとそこそこのCPUとHDDの足回りでも十分実用に足りうると思うので、やってみたいんだけどなんだかハードルが高そうだなと思っている人も試してみるといいのではないでしょうか。
HDMIの可逆キャプチャによって色空間の問題はあれど録画に起因するノイズはほぼなくなりました。それ以前に今までインターレース環境だったのがプログレッシブになったというのも大きいんですが。あとは自分でフィルタやらx264の設定を詰めるしかやる事はないんですが、見れればいい用のゲーム動画にそこまで根をつめる気はあまりありません。
HD動画がお手軽にエンコできるようになったわけですが、ひとつ大事なのは無駄に720pで高ビットレートなんて見れる人が限られるしやめといた方がいいって事ですね。WEBにあげる場合は特に意味がなければこれまで通りSDサイズで、逆に素材の良さを活かしてビットレートを下げる方向で調整していくのも面白いかもしれないと思いました。
最後にお詫びです。画質の評価をするのにプリレンダムービーを録画したのは問題がありました。ソース自体にノイズがのっている可能性がありますので。また、このムービー自体あまり60fpsの意味がないもので資料としては適当ではありませんでした。でも、このムービーと歌は好きなんで許してください>< あゆむと悠と遥姉さんとこももちゃんだいしゅきいいいい
次はSandy Bridgeの目玉機能のひとつでもある
内蔵GPUによるHWエンコ、QSVでも見てみようと思います。
【関連サイト】■上海問屋 DN-PHVC626■Amazon DC-HA1(上と同じやつ)■アマレココ公式ホームページ【関連記事】■【感想・レビュー】HDMIキャプチャーカード「DN-PHVC626」導入■BTOでSandy Bridgeマシン(2500K、H67M-GE、SOLO)買った その1
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